調剤薬局で働く薬剤師の仕事内容について調べてみたよ。薬物治療を通じて、患者さんをサポートする調剤薬局の薬剤師には、調剤業務以外にも大切な業務がたくさんあるんだ。
地域医療における薬の専門家として、今後の活躍が期待されているよ。
調剤薬局で働く薬剤師の仕事と言えば、処方箋をもとに薬を調剤することだよね。でも、それ以外にもさまざまな付随業務があるんだ。
ここでは、調剤薬局の仕事内容について、薬学部生のみんなにわかりやすいように具体的に説明していくよ。
調剤業務とは、医師が発行した処方箋にもとづいて薬を調剤する業務を指すよ。
調剤するときには、医薬品を正確に調合するのはもちろん、「処方監査」という業務も必ずおこなうんだ。患者さんの薬剤処方歴をもとに、重複投与や相互作用が生じていないかを確認するよ。処方監査で問題が見つかった場合は、処方箋を発行した医師に対して疑義照会や処方提案をするんだ。
ミスがあれば、患者さんの健康に影響を与えかねない。薬にかんする知識や経験の豊富さだけでなく、正確性が求められる大事な業務なんだよ。
服薬指導とは、薬剤師が患者さんに薬を渡す際、薬の服用方法や注意点などを説明する業務を指すよ。近年、薬局での対人業務を充実させようという動きが加速しているんだ。その流れを受け、薬剤師の業務のなかで重要な位置を占めるのが服薬指導だよ。
薬剤師は薬について説明するだけでなく、患者さんの症状や体調にかんする悩みを聞き取ったうえでアドバイスするんだ。
吸入薬や点鼻薬など、服用にコツが必要な薬については見本を使ってわかりやすく説明したり、子どもやお年寄りでも服用しやすい方法を提案したりするのも服薬指導の一環だよ。
薬歴管理とは、患者さんの服薬状況や既往歴、副作用歴などを管理することを指すよ。「薬剤服用歴管理指導料」の算定要件である薬歴管理は重要なもので、患者さんに適切な薬物治療を提供するためにも欠かせないものなんだ。
新たに薬を処方されたときは医薬品情報を追加して管理するんだけど、他の薬剤師が見てもわかりやすい内容にしておくのが大切だよ。
医療機関と連携することも、調剤薬局で働く薬剤師の大切な仕事だよ。患者さんが医師に伝えきれなかった内容（症状や副作用、残薬状況など）を把握した場合、それを医師に伝えることも必要なんだ。
また、令和3年8月から始まった「地域連携薬局」では、地域の医療・介護関係施設との連携を図りながら患者さんをサポートすることが求められているよ。医療機関との連携はますます重要な業務になっていくだろうね。
調剤薬局で働く薬剤師は、自宅療養する患者さん宅を訪問し、服薬指導や管理指導をすることもあるよ。超高齢社会となった現在、自宅療養を希望する患者さんが増えるなかで、薬剤師に期待される業務のひとつなんだ。高齢者を地域全体で支えるシステムが推進されているのを背景として、多くの調剤薬局が在宅業務に進出しているよ。在宅業務は今後も増えると予想されるよ。
調剤薬局で働く薬剤師の1日の流れを紹介するよ。
調剤薬局は、近隣の医療機関の受付時間に合わせて営業する店舗が多いから、具体的なスケジュールは勤務する薬局によって異なるんだ。ここに挙げたスケジュールは一般的な仕事の流れとして参考にしてみてね。
出勤後、まずは白衣に着替えてから、機器類の電源を入れたり、店舗内外の簡単な清掃を済ませたりして患者さんを迎える準備をするよ。店舗の開局準備を済ませたら、自分がいなかった間の出来事をスタッフ間で共有するなど、開局後の業務に備えるんだ。
開局後は、医療機関からの処方箋を持った患者さんが来局するよ。
患者さんから処方箋を受け取ったら、調剤業務がスタートするよ。調剤や処方監査を済ませたあとは患者さんに服薬指導をしたり、薬剤管理記録をつけたりするんだ。OTC医薬品などを求める患者さんや、健康相談を希望する患者さんの対応もするよ。
勤務する薬局によって、お昼休みの取り方は違うけど、スタッフが交代で休憩を取ることがほとんどのようだよ。来局していた患者さんが帰ってから片づけをして、順番に休憩に入るんだ。
薬局の休憩室で過ごしたり、休憩時間が長く取れる場合は自宅に戻ったりと、過ごし方はさまざまだよ。
午前中と同じように来局する患者さんに対応するほか、在宅業務に対応する調剤薬局では患者さん宅や施設を訪問するよ。訪問日・訪問時間は患者さんや施設によって決まっていることが多いんだ。在宅訪問では、医師や看護師、ヘルパーやケアマネジャーと情報共有するのも大事な仕事だよ。
会社帰りの患者さんが増える17時以降は、午後の業務のピークだよ。テキパキと仕事をこなし、来客した患者さんへの対応がすべて終わったら閉局するよ。調剤室の整理整頓のほか、調剤に使う器具・機器を片づけたり、引き継ぎ事項の申し送りをしたりするんだ。片づけを終えたら、その日の業務はおしまい。退勤するんだ。
患者さんにとって、調剤薬局の薬剤師は薬にかんする悩みや不安を相談できる存在なんだ。「かかりつけ薬剤師」として、患者さんから信頼されるから、やりがいは大きいよ。
また、服薬指導を通じて得た患者さんの悩みやトラブルを、連携する医療従事者に共有するのも大事な業務だよ。調剤薬局の薬剤師は、地域医療の健康窓口として、患者さんだけでなく他の医療従事者や介護関係者などからも信頼を得られるんだ。とてもやりがいのある仕事だね。