薬剤師の進路の一つである「公務員としての勤務」について、仕事内容やメリット・デメリットについて調べてみたよ。公務員として働く薬剤師は、毎日どんなお仕事をしているのかな?
2016年の厚生労働省の調査(※1)によると、公務員薬剤師は全体の2%(※2)ほどしかいないみたい。
一口に公務員と言っても職種や仕事内容は様々で、公立病院での調剤業務や製薬メーカーへの製造許可、立ち入り検査や指導、食品衛生監視員ほか、学校にも薬剤師がいたって知ってた?
全ての幼稚園、小学校、中学校、高等学校は、学校薬剤師が必要と定められているんだよ。子どもが好きな人には、おすすめかもしれないね。
※1引用元:厚生労働省「平成28年(2016年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/16/index.html)
※2 6年制の私立大学薬系学科卒業生8,945人が対象。
残業がほとんどない
公務員なので残業は少ないし、休みもしっかりと取ることができるんだね。
充実した福利厚生
産休や育休などの福利厚生制度、住宅手当や扶養手当などの諸手当が手厚いよ。
民間の公務員よりも給与が安い
民間の薬剤師と比較すると、公務員薬剤師の給与の方が若干安くなっているよ。
ビジネススキルが身につかない
民間企業に勤務している薬剤師みたいなビジネススキルを身に付ける機会が少ないみたいだね。
薬事行政に関わる業務内容を主としている国家公務員薬剤師。新規医薬品や医療機器の承認に加え、保険業務が滞りなく進むよう食品や化学物質の衛生管理なども行っているよ。国内だけでなく国際団体の職員を相手にする機会もあるから英語も話せなくはだめみたいだね。ときには、外国にある日本大使館で働いたり地方行政施設に出向いたりする可能性があるんだ。
そして、国家公務員薬剤師として働くためには、国家公務員採用試験に合格する必要があるよ。国家公務員試験のなかでも、厚生労働省が実施している国家公務員総合職(旧国家1種試験)を受験するのが一般的みたいだね。試験内容としては、一次試験が筆記、二次試験が面接と論文の提出という構成になっていて、試験とは別に官庁訪問も行われるよ。
官庁訪問は業務見学を兼ねて知識を深める目的で行われるけど、実質的には最終面接と同義の役割を果たしているから、拒否すれば不採用になってしまうため注意しよう。
地方公務員薬剤師は県庁の薬務課や保健所、衛生検査場などで活躍しているよ。どの部署に配属されるのかは辞令で決まるから、必ずしも自分の希望している部署で働けるとは限らないみたいだね。
地方公務員として働くには、都道府県や市町村が実施している公務員試験に合格しなくてはならないよ。受験内容や日程は実施される地域によって違うので、自分の地域の募集内容は定期的に確かめよう。基本的には、一次試験では筆記試験を、二次試験では面接試験を行うよ。両方に合格すると採用候補名簿に名前が載り、内定が出されるみたいだね。
また、国立病院や公立病院での勤務を希望する場合は、その病院が独自に設けている採用試験を受けることになるよ。公務員試験を受けていなくても、「公務員に準ずる」と規定されているため、公務員とみなされるんだ。公務員試験には年齢制限があるので、応募する前に対象年齢をしっかりチェックしておこう。
麻薬取締官とは、厚生労働省厚生局麻薬取締部に所属する国家公務員のことを。仕事内容は名前の通り麻薬を取り締まることで、不正に麻薬を使用している人を摘発して薬物の乱用を防いでいるんだ。国家公務員薬剤師とは違って、特別司法警察職員として権限を有しているのが特徴的だね。
麻薬取締官になるには厚生労働省が執り行っている麻薬取締部の採用試験に合格しなくてはならないよ。薬剤師の資格を持っていることや国家公務員採用一般職試験の第1次試験を通過していることなど、応募条件が定められているので、自分に受験資格があるかどうか確認してみてね。
国立病院(国家公務員)で働く薬剤師の、ある一日のスケジュールを紹介するね。
公務員の基本給は「棒給表」に基づいて決められ、薬剤師はこの棒給表のうち「医療職2級15棒級」に該当しているよ。
この棒給表によると、初任給は20万円前後が目安だね。公務員ということもあって福利厚生は充実しているよ。それに有給が取得しやすいみたいだね。
狭き門であることから、なかなか就職率が上がらない公務員薬剤師。反対に、薬学部生から最も選ばれている就職先として、「調剤薬局」と「ドラッグストア」があるよ(※2)。
では、「調剤薬局」と「ドラッグストア」であれば、就職先としてどちらが働きやすいのかな?データをもとに比較してみたから、是非参考にしてね。
※1引用元:厚生労働省「平成28年(2016年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/16/index.html)